保育士になるには

保育士になるための資格取得条件

保育士になるには厚生労働省が指定する「保育士を養成する学校その他の施設」で卒業するか、保育士試験に合格する必要があります。

厚生労働省が指定する養成学校とは大学、短期大学、専門学校を指しており、卒業と同時に保育士資格を取得できるため、この方法で保育士になる人が多いようです。

また、一般の大学、短大、専門学校を卒業するか児童福祉施設に2年以上かつ2880時間の実務経験があれば保育士試験を受けられます。

資格取得方法

保育士試験は筆記と実技が行われます。筆記の全科目に合格しないと実技試験を受けられません。

筆記は「保育原理」「教育原理及び社会的養護」「児童家庭福祉」「社会福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」「保育実習理論」の8科目あります。

合格科目は3年有効なので、一度に全ての科目に合格できなくても期限内であれば不合格科目のみの受験が可能です。

筆記に合格すると実技を行います。選択式で3科目(音楽表現、造形表現、言語表現)から2科目を選択。

音楽表現は当日指定された課題曲をピアノ、ギター、アコーディオンのいずれかを演奏しながら歌います。造形表現は当日指定された保育の一場面を絵画で表現し、言語表現は当日指定された課題を3歳児クラスの子どもたちが集中して聞けるようにお話します。

試験に合格すると合格通知書が発行されます。その後保育士登録をして保育士証が発行されれば、保育士として働くことができます。

厚生労働省が指定する養成学校を卒業した場合も保育士登録が必要です。

資格試験とスケジュール

保育士試験を受験する場合のスケジュールを紹介します。

筆記試験の3ヵ月前に出願が始まり、書類は請求して届くまで2週間以上かかることもあるので早めの出願をおすすめします。

注意点として実技試験を選択しなければなりません。あとから変更できないので慎重に。

保育士試験は年に2回開催されます。1年で合格を目指す場合は4月にある筆記試験を合格し、6月の実技試験合格を目指します。もしも筆記試験で不合格科目があった場合、10月にある筆記試験に合格し12月の実技試験を合格するスケジュールです。

筆記は8科目もありますのでしっかりとスケジュールを組んで勉強すること。合格通知は実技試験の3週間前に届きます。

実技は準備期間が1ヵ月必要といわれています。筆記試験が終わった直後から準備しておけば十分に練習しておきましょう。

保育士の需要

無事に保育士の資格を取得し、保育士登録を済ませたらとうとう念願の現場での勤務です。

近年、保育士の募集は売り手市場と言われていて、有効求人倍率も年々上がってきています。
特に首都圏など人口が多い地域、共働き夫婦が多い地域では、保育施設を増やしたりして待機児童を減らす取り組みを行っているところも多いです。

中でも千葉県は、保育士の資格取得を目指す学生へ給付金制度を設けたり、現役保育士の研修などを通して保育の質を上げるなど、様々な取り組みを行っている県のひとつ(『千葉県の保育士の求人・募集』参照)。

このように、県や地域によって保育士の求人募集の数や取り組み、政策などが異なるため、自分が希望する勤務地の保育士事情を調べておくと良いでしょう。