冷え性の原因を知って対策を!

季節に関わらず体が冷える、寒いと感じている女性は多いでしょう。
手足が冷えて寝付けない、靴下を二重に履いたりカイロが手放せないなど冷え性特有の症状は体験してみるとなかなか厄介なものです。

冷え性とは?

冷え性とは、手や足の先、上腕部やふとももなどが温まらず、冷えているように感じる状態をあらわします。
症状を訴える人は男性より女性に多いですが、身長・体重・BMIなどの身体的特徴と冷え性の関連性は確認されていません。

冷え性の原因には大きく3つの要素が挙げられます。
1つ目は、皮膚が上手く温度変化を感知できないこと、2つ目は体の機能を一定に保つ役割を果たす視床下部に異常があること、3つ目は血流に異常があることです。

皮膚は温度を感知するためのセンサー

人間の体温は夏と冬の寒暖差が30度近くある中でも、常に一定の温度を保っています。
体温調整をする上で、最初に周囲の気温を察知するのが皮膚です。
皮膚のセンサーが「寒い」という感覚を受けると、それが脳へと送られます。

しかし、冷暖房で温度管理をされた室内と屋外を行ったり来たり繰り返していると、温度を感知するセンサーが混乱を起こすことがあります。
すると本当は寒いはずなのに「寒い」という感覚がわからず、脳から体温を上げる指令が一向に出ないままになってしまいます。
皮膚のセンサーは気温だけでなく、刺激も敏感に受け取ります。
そのため、きつい靴や合わない下着で肌を締め付けることでにより、皮膚の感覚が鈍ってしまうことも考えられます。

ストレスや睡眠不足も冷え性の原因に

皮膚のセンサーによって「寒い」という感覚が脳へ伝わると、脳の視床下部から体の各器官へ体温を調整するように指令が出されます。
視床下部は体温調節の指示を出すだけでなく、自律神経やホルモン分泌、食欲や睡眠といった生きる上で必要不可欠な欲求にも関わる、司令塔としての役割を持っています。

自律神経やホルモンバランスは視床下部に大きな影響を与えます。
そのため、ストレスや不規則な生活により自律神経が乱れる自律神経失調症になったり、月経異常や更年期などが原因でホルモンバランスが崩れることで冷え性が起こる場合もあります。

血流が悪いことも冷え性の原因

貧血や低血圧などによって血流が悪くなると、温められた血液が上手く末端まで届かずに冷え性が起こります。
また、座りっぱなしや立ちっぱなしの体勢を続けることで下半身がうっ血し、全身の血の巡りが悪くなります。
食べ過ぎもまた、胃に血液が集中してしまうことで筋肉など熱を作ってくれる器官へ運ばれる量が減ってしまうため冷え性の原因となります。

冷え性を予防するには

効果的な方法は、熱を多く生産してくれる筋肉を増やすことです。
運動不足を感じている人や筋肉量が少ない人はストレッチやウォーキングなどの軽いものでかまいませんので、定期的に運動することを心がけましょう。
その他、締め付けのきつい下着や靴を避けたり、湯船につかって血流を良くすることを心掛けてください。
また、東洋医学では冷えは病気のサインとも考えられているため、漢方薬を処方してもらう方法もあります。